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ライブラリーでコードがスッキリ
※2016/8/6 kumaさんのご指摘でcalcTimeDifference()に不具合があることが判明。修正しました。
共通機能を色々と作成してきましたが、1つのMQL4ファイルに記述するには量が膨大になってきました。
1,000行を超えてくるとコードが読みにくくなりますし、どこに何が書いてあるか探すのに苦労します。結果、メンテナンス性が落ちてしまいます。
そこで、登場するのが関数のライブラリー化です。関数をmql4ファイルの外に追い出す(ヘッダーファイルであるmqhファイルを作成し、そこに移動する)ことで、EA本体をすっきりさせる効果があります。
また、関数をmqhファイルに追い出し、それを各EAで呼び出すことで、mqhファイルを1つ修正するだけで、呼び出し元の全てのEAに反映させることが可能になります。同じ修正をあっちのEAにもこっちのEAにも適用しなきゃ、という事態から解放されます。
ライブラリー化する方法は、豊嶋久道氏の「FXメタトレーダー実践プログラミング」に詳しく説明されています。
豊嶋氏の内容は正確ですので基本を押さえる点では重要ですが、紹介されている方法はやや面倒です。ライブラリー化によりファイルが3つに分割されてしまうのも頂けません。
じゃあ、どうするかと言いますと、吉田章太郎氏のMT4で開発を楽にする方法に書かれている方法を採用します。つまり、mqhファイルに直接関数を記述する方法です。何といってもこの方が管理が楽です。これに勝るものはありません。他の利点については吉田氏の記事をご覧ください。
では、サンプルEAのライブラリー化に挑戦してみます。
まず、「MQL4」-「include」配下に「Original」フォルダを作成します。この中に、空のmqhファイルを作成し、設置します。
その後、EAの冒頭に以下を追加します。
//| ライブラリ #include <stderror.mqh> #include <stdlib.mqh> #include <WinUser32.mqh> #include <Original/Basic.mqh> #include <Original/DateAndTime.mqh> #include <Original/OrderHandle.mqh> #include <Original/OrderReliable.mqh>
これにより、自作のライブラリーがEAにインクルード(読込み)されます。
mqhファイルは性質ごとに分けて、EAに直書きしていた各関数等を適切なmqhファイルに移動してください。ライブラリー化と言っても実はこれだけです。
サンプルEAと各mqhファイル
イメージが沸きづらいと思いますので、サンプルEAと各mqhファイルを載せておきます。Sample.mq4が非常にコンパクトになったのがよく分かると思います。