プログラム要求書のフォーマットとしてお使いください
EA作成代行業者にトレード手法を150%伝えようとしていますか?で、トレード手法を言語化する必要性を記載させていただきました。
しかし、「言葉にして伝えなければならないことは理解したが、じゃあ何を伝えればいいんだ?」ということが分からず、困ってしまうかもしれません。
そこで、本記事ではEA作成代行業者にどんなことを伝えると望み通りのものに仕上がりやすいかを11個の観点でお伝えします。
EA作成代行業者にEAやインジケーターの作成を依頼する際の要求書のフォーマットとしてお使いいただければ幸いです。
- トレード戦略(狙う相場)
- トレード概要
- 利用するインジケーター名
- ファイル名
- エントリー条件
- エントリーフィルター条件
- 資金管理(マネーマネジメント)
- エグジット条件
- オブジェクトの有無
- 通知の有無
- パラメータ内容
トレード戦略(狙う相場)
どんな相場を狙ったものかを記載します。
極論すればトレンドフォローなのかカウンタートレードなのかということになります。
ただ、「トレンドフォロー」のみだと広義すぎるので、ブレイクアウトを使ったトレンドフォローとか移動平均線の方向に沿ったトレンドフォローといったように、どんなトレンドフォローなのかを簡潔に記載すると良いでしょう。
トレード概要
ここではトレード戦略をもう少し具体化します。
たとえば、移動平均線の方向に沿ったトレンドフォローの場合、「長期、中期、短期の3つの期間の移動平均線が交わることなく同じ方向を向いている、いわゆるパーフェクトオーダーが成立した時に、同じ方向にエントリーし、パーフェクトオーダーの条件が崩れたら決済する」といったように記載します。
一般的に知られていないトレード手法の場合は、説明用のチャートがあるとよいでしょう。
なぜこういうトレードをしたいのか、その背景や経緯を書くと目的が共有されて、EA作成代行業者からアイデアが出やすくなるかと思います。
ただ、信頼関係が成り立つ前だと、あまり手のうちを見せたくないということもあるかもしれませんので、背景や経緯の説明はMUSTではありません。
利用するインジケーター名
実現したいトレードに必要なインジケーター名を明記します。
MT4標準に付属しているものなのか誰かが作ったカスタムインジケーターなのかも情報として必要です。カスタムインジケーターの場合は、ファイルを添付するかダウンロード先を書きます。
有償のインジケーターの場合は、EA作成代行業者に渡す前に、販売者に許可を取得しておきましょう。規約違反で訴訟になると大変ですから。
ファイル名
納品してもらう時のファイル名を記載します。これがないと地味にネーミングに悩みます。
エントリー条件
メインとなる部分ですね。できるだけ詳しく定量的な表現を心がけます。
どの時点の指標や足を使うのかも明確にします。特に現在足(ティックが変動しているチャートの一番右の足)なのか確定足(通常、1本前の四本値が確定している足)は重要です。
「〇〇が〇〇に対して〇〇した時にエントリーする。」といった表現がおすすめです。
言葉だけでは表現しにくい場合は、説明用のチャートがあるとよいでしょう。
エントリーフィルター条件
たとえエントリー条件が成立していても、特定の条件下ではエントリーしたくない場合があります。
その条件を記載します。
特定の時間帯や曜日の場合、ポジションを既に持っている場合、スプレッドが一定値以上の場合などが代表的なエントリーフィルターとなります。
資金管理(マネーマネジメント)
ロット数の管理について記載します。
常に固定のロット数でよいのか、口座残高等によってロット数を変動させたいのか。あるいはマーチンゲールのような仕組みを導入したいのかを書きましょう。
エグジット条件
エントリー条件と同じく、メインとなる部分です。留意事項はエントリー条件と同じです。
オブジェクトの有無
矢印や四角形等、何らかのオブジェクトをチャート上に配置したい時にその内容と条件を記載します。
ボタンを付けたい場合もここに書くといいでしょう。
オブジェクトを消すタイミングをいつにするかもぜひ書きましょう。
通知の有無
Eメール、スマホのプッシュ通知、アラートを希望する場合は、その旨を書きます。
いつ通知を出したいのか、その条件を書くのも忘れずに。
メッセージ内容も書いておくとよいでしょう。ちなみにアラートについては日本語だと文字化けします…。
パラメータ内容
EAやインジケーターの入力パラメータのことです。
何を自分で設定したいのかを列挙します。その際、パラメータ名と初期値を用意しておきましょう。
忘れやすいのが有効、無効を切り替えるスイッチの要否です。0は無効とか、true/falseで有効/無効を切り替えたい等と書くと確実です。