検討事項は5つ
EAを作成するための基本的な機能が揃ってきました。まだまだ作り貯めたい機能はありますが、ぼちぼちEA作成の方にも移っていこうかなと思います。
ですがその前に、EA作成時の検討事項について整理しておこうと思います。
色んなEAを作ってきた経験から共通項を抽出した結果、EA作成時は最低限、以下の5つのことを検討する必要があることが分かりました。
- トレード戦略
- 使うテクニカル指標
- 仕掛け条件(仕掛けフィルター含む)
- 仕切り条件(損切りと利食い)
- ロットサイジング
どんなEAを作る時でもこれが指針になると思います。以下、それぞれについて説明します。
トレード戦略
どんなトレードを行うEAにするかをまず考えなければなりません。トレンド相場を狙うのかレンジ相場を狙うのか、順張りなのか逆張りなのか、デイトレなのかスイングなのか、テクニカルなのかニューストレードなのか等など。これがEAのベースになります。当たり前な話で恐縮ですが。
その際、自分の性格や信念と照らし合わせてトレード戦略を考えることが大事だと思います。いくら優れたアイデアであっても自分の信じているものや性格に合わないと、うまく機能しません。例えば、短気の人が長期トレンドフォローでバイアンドホールドするようなEAを作っても途中でポジションを操作したくなっちゃうでしょう。確かに、EAは感情を排除し、機械的に売買してくれますが、それを運用するのは人なので、心理面を置き去りにはできません。
使うテクニカル分析の指標
トレード戦略が決まったら、そのトレード戦略を実現してくれるテクニカル指標を検討します。トレンド系指標かオシレーター系指標か、はたまたオリジナル指標か。個人的には有名な指標(しかもできるだけパラメータの少ないシンプルな指標)だけで十分だと思っています。どの指標も結局は価格データをあれこれ理屈並べてこねくり回しているだけですしね。あと、指標を沢山詰め込むと、パラメータが多くなり過ぎてカーブフィッティングを招くのでオススメしません。EAの中身も複雑になってバグの元にもなりますので。
仕掛け条件(仕掛けフィルター含む)
いつどういう状態になったら仕掛けるのか、逆にどういう時は仕掛けないのかを検討します。その際、定量的な条件を考えるようにします。「相場が上向きになったらロング」という条件ではダメということです。曖昧な条件ではプログラミングできないのです。客観的に誰が読んでも同じ解釈になるように、もっと掘り下げる必要があります。例えば、「直近の足の終値が10本前の足の終値より50pips以上大きければロング」なら問題ありません。誰が読んでも同じ意味になるはずです。
仕切り条件(損切りと利食い)
仕掛け条件と要領は同じです。損切りと利食いの両方について検討しておく必要があります。
ロットサイジング
ポジションサイジングという言葉の方が一般的かもしれません。どれくらいのサイズでポジションを建てるのかを考えます。固定が一番シンプルですが、資金効率、資金管理、両方の面からあまり良い方法とは思えません。やはり、変動ロットになるような機能(いわゆる複利機能)が欲しいところです。勝ったらポジションを増やし負けたらポジションを減らせるアンマーチンゲールのアルゴリズムが良いでしょう。資金のN%でポジションを建てるというやつがそれに該当します。